2024.3.18
高知県×大体大×ライフスポーツ財団 指導者派遣事業報告<2024(R6)年3月4日・5日>

2024年3月4日および5日の2日間、大阪体育大学の冨山教授および研究室所属の大学院生・体育学部生たち7名で、高知県東洋町の小中学生を対象に体育やレクリエーションの授業を行いました。この取り組みは、人口減少が進む地域における子ども達のスポーツ参加機会の拡大と、指導者不足などの課題に対する具体的な解決策を提供することを目的としており、高知県と大阪体育大学が締結した包括的連携協定のもとで実施された事業です。当財団は、大阪体育大学と包括的連携協定を締結しており、この活動を支援しています。

 

【3月4日の活動】

野根中学1・2年生合計2名の生徒に対し、バスケットボール中心の授業を行いました。全校生徒数が2名なので授業ではバスケットボールの試合の開催ができないのですが、大学生と一緒に試合をすることで、普段はできない活動が体験でき、表情が生き生きとしてくる様子を見ることができました。

その後、東洋町役場にて、地域スポーツマネジメントの視点から「部活動地域移行」に関する意見交換会が開催されました。サーフィンの町としても知られる東洋町の特色や、部活動の多様性に関する課題などが話し合われるなど「部活動地域移行」をテーマに、スポーツによる地域創生の視点から活発な議論が行われました。

 

 

 

【3月5日の活動】

2日目は、甲浦小学校と野根小学校にて、グループワークトレーニングを交えた運動あそびの授業が実施されました。運動が得意な子も苦手な子もチャレンジができるように学生が工夫を凝らし、皆で協力しながら楽しんでいました。

 

 

あるクラスでは、授業の終わりには子どもたちから「ドッジビーをしたい!」という声があがり、一緒にドッジビーを楽しみました。初めは多くのお兄さんお姉さんたちに囲まれて少し緊張していた様子の子どもたちも、最後には「楽しかった~!」と笑顔で挨拶をしてくれました。

 

 

 

また、今回の活動には、大阪体育大学の学生のみではなく、地元高知のスポーツを専門とする龍馬学園スポーツ健康学科の学生も参加されました。これは地元の学生がその地域の子どもたちに指導を行う新たな流れを創出する試みであり、地域社会における橋渡しの役割を果たすと共に事業の持続可能性を確保することを目的とした実験的な取り組みです。

人口減少地域の子どもたちが直面する、スポーツの選択肢の限定性といった課題に着目し、今回のような取り組みが子どもたちのスポーツ環境をより豊かにし、将来へのきっかけ作りに貢献できるよう取り組みを続けていきたいと思います。

 

今回の取り組みを実施するにあたり、多大なご協力を賜りました

高知県工科大学の前田先生、高知県スポーツコミッションの稲次様、現地での調整をいただきました東洋町観光振興協会の皆様に心より感謝申し上げます。

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